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3-4 タイヤ 言いたい放題編(その1)

ところで、タイヤはどうやってグリップするか知ってます?。
摩擦によってもグリップしてますが、それだけでは有りません。
思い出して下さい、摩擦力 F=μmg 摩擦係数×垂直応力でしたよね。
つまり面積とか形状は関係ないのです、これだとタイヤを太くしたり溝を
減らしたりしても変らないって事になっちゃいます。(笑)

2つの物がくっ付いて離れない状態には、分子同士が引き合う力によるもの
と、接着によるものと、粘着によるものとが有ります。接着と粘着の違い
なんて意識した事無いですよね、イメージとしてはボンドとテープを思い
浮かべてください。いくら強力なグリップが欲しいと言っても、地面に
くっ付いて離れなくなっては走れません。くっ付いたり離れたり、そうなん
ですテープと同じ事が起きているんです。テープってビニールに接着剤が
塗って有ると思いがちですが、そんな甘いものじゃないとテープ大手の
日東電工さんで教わりました。(爆)確かに、テープって必ず片側に粘着
成分が残りますし、簡単に引き出せて貼るとしっかりくっ付きますよね。
ポストイットは3Mの開発者の失敗作から生まれた、何度でも剥がせる粘着
剤が元だそうで。一旦剥がしたら2度とくっ付かないのやらも有りますな。
車用品に付いて来る黒い両面テープみたいな、強力な粘着剤もありますし。
ここでは、粘着と言うグリップの仕方も有る事だけ覚えて置いてください。
粘着なら、面積と関係が有りそうですよね。

それでは形状はどうなんだと、確かにトレッドパターンは色々有ります。
オンロード用だとスリックに収束しますが、オフロード用はサーキット
のように路面を特定できないので、用途別になっています。砂用、砂利用、
岩用、土用、泥用、粘土用、雪用、氷用、砂漠専用なんてのも。オンロード
用だと舗装面とのコンタクトでは、結局雨用と晴天用しかありません。
それぞれにはどの様な目的が有るかと言うと、グリップを発生させる摩擦
と粘着の妨げと成るものを効果的に排除する事。そして摩擦も粘着も期待
出来ない状況では、引っ掻いたり食い込んだり掴んだりしています。
つまりトレッドパターンは、排除するための溝と捉えるための突起の組み
合わせなのですね。舗装路と言えども、平滑なオフロードな訳で考え方は
変りません。そしてパターンの要素には、弾性変形も大きくかかわって
きます。ゴムと言う素材の性質上、突起の大きさ形状で変形具合が大きく
変ります。それを有効に使って捉える事も出来れば、逃がしてしまう事にも
なるのです。

さて、タイヤのグリップのメカニズムは分かっていただけたでしょうか。
摩擦と粘着に弾性変形と形状が作用しあっています、これらの要素は独立
しているのではなく、素材のゴムの硬さを通じてお互いに影響しあって
いるのです。何となくタイヤを見る目が変りました?、このタイヤは何を
狙っているんだって考えながら見ると面白いですよぉ。また方減りした時
等に、何がよくないのか見つけるヒントにもなります。
Commented by nyr986 at 2008-04-09 22:28
レース用のレインタイヤは走行後触るとゴムがくっついてきます。
白いパンツでタイヤに触ろうものなら、トレッドパターンがクッキリと(笑)
まさにニュルニュルした柔らかさ♪
Commented by COOPER99 at 2008-04-10 16:42
> nyr986 さん
あははっ、アレは取れないんですよねぇ。(笑)
溶けて繊維に付着したのが、冷える時に抱き込んじゃって物理的にくっ付
いてますからな。
白いパンツって、サーキットを真っ白なブリーフ一丁で闊歩していたの
ですか?。(爆)
by COOPER99 | 2008-04-09 18:23 | COOPER塾 | Comments(2)

マグナムが効かねぇ!


by COOPER99